スプライスプレートとフィラープレート

建築とH形鋼

建築になじみの深い方の場合は、当たり前の物なのが「物の名称」です。

建築に疎い場合は、この新しい言葉を覚えるのが大変です。

 

ここでは、鉄骨とその補材についてお知らせします。

 

H形鋼/H鋼

鉄骨には、規格があって、決まった形で売られています。

その一つが「H形鋼」です。

こんなやつです。

H形鋼

H形鋼と言う名称ですが、H鋼と呼ばれることが多いです。

 

図だと「I」なのですが、I形鋼はI形鋼で別にあるので、それはまた別の機会で。

これがH鋼と呼ばれているものです。

 

スプライスプレート

H鋼とH鋼をつなぐとき、溶接したりしてつなぐことはありません。

別の板を準備して、それぞれのH鋼とボルトで固定します。

スプライスプレート

言葉だけでは難しいので、図にするとこんなです。

 

H鋼AとH鋼Bをつなぐとしたら、その間に別の板を準備します。

それぞれからこの「別の板」にボルトで固定します。

 

この「別の板」がスプライスプレートです。

スプライスとは、「Splice」で、「つなぎ合わせる」とか、「結合する」とか、そういった意味です。

 

「スプライト」とは別の意味です。

こういう無駄なことを思い浮かべて、無理やり記憶していくのが大事なのです。

 

ちなみに、その時は「高力ボルト(こうりょくボルト)」で固定します。

スポンサー

こんなの。

 

フィラープレート

フィラープレートも、日常生活では全く出て来ません。

上記のスプライスプレートでH鋼をつなぐとき、H鋼の厚みが違うことがあります。

これは、誤差がある訳ではなく、フランジの厚みが違うH鋼とつなぐことがある、と言う意味です。

スプライスプレート

フランジの部分を横から見たと思ってください。

通常ならば、こんな感じでスプライスプレートが入ります。

 

ところが、H鋼のフランジが薄い場合は、厚みが違うので、そのままでは固定できないのです。

隙間梅のプレートを入れて、同じ厚さにそろえます。

図にするとこんな感じ。

フィラープレート

フィラープレートのフィラーは「詰め物」みたいな意味です。

 

機械業界だったら、「スペーサー」などと呼びそうですが、建築では「フィラープレート」と呼びます。

部材の名称は、覚えるしかないので、紙に書いたり、何度も口に出してみたりして、覚えるようにしましょう。

 

スポンサー