山留め壁の種類

2021年5月30日

山留めの時に崩れる土をせき止める壁として「山留め壁」があります。

二級建築施工管理技士の試験では、山留め壁が4種類あります。

全部見て、特徴などを覚えておきましょう。

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山留め壁の種類

鉛直(縦)に設置した親杭に、掘削進行に伴って、横矢板をかませ、山留め壁としながら掘り進む工法。

親杭横矢板工法

縦方向の杭を「親杭(おやぐい)」と呼びます。

横の板の事を「横矢板(よこやいた)」と呼びます。

親杭と横矢板を組み合わせて、「親杭横矢板工法」と呼びます。

 

全部掘ってから、壁を作ってしまうと土が崩れてしまうかもしれないので、掘ったら掘ったところから壁を順次作っていきます。

親杭はH鋼を使っていることが多いみたいですね。

 

現物の写真は撮影が意外と難しいので、たまたま撮れたものをアップします。

親杭横矢板

この日は、雨が降っていて、たまった水を水中ポンプで抜いているみたいでした。

ちなみに、青いのがホースです。

親杭横矢板

 

大きさの比較のために3枚目もアップします。

バックホウ(一般的には油圧ショベル)との大きさの比較で分かりやすいかも。

大きさの比較

ちなみに、ここは病院の建物があったけれど、取り壊して、基礎からやり直して、新しい建物を建てようとしているところです。

 

鋼矢板(シートパイル)工法

鋼矢板(こうやいた)を使った山留め工法です。

鋼矢板とはこんなの。

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鋼矢板

組合せて使います。

 

そのままの画像が大人の都合で使えないのですが、こんな感じです。

鋼矢板工法

接続性のある仕口を有する鋼矢板をかみ合わせ連続して打ち込み、あるいは埋め込んで山留め壁とする工法。

 

要は、上のコの字型の板を組み合わせながら打ち込む方法です。

 

ソイルセメント柱列山留め壁工法(SMW工法)

セメントミルクを注入して、その位置の土を拡販してソイルセメント壁を造成し、応力材(H鋼)などを建て込んだ壁を山留め壁とする工法。

ソイルセメント工法

ちなみに、「セメントミルク」とは、セメントと水を練り合わせてミルク状になったもの。

「ソイルセメント」は、土の安定処理などの地盤改良を目的として、現地土とセメントを混合したもののことを言います。クラッシャーランとセメントを混合したものも指します。

 

また新しい言葉が出てきました・・・「クラッシャーラン」

これらを次々調べていかないと、結局何を指しているのか分からないのが建築の世界。

奥が深いです。

 

「クラッシャーラン」とは、石を砕いたものですが、コンクリートを砕いたものも指します。

 

ソイルセメント工法とは、まず、壁を作りたいところに連続して穴を掘ります。

次にところどころにH鋼を打ち込みます。

とどめに、セメントミルクを注入して固まるのを待ちます。

 

セメントミルクが固まったのちに、片側だけ掘るとセメントミルクが壁となる、と言う壁の作り方です。

 

場所打ち鉄筋コンクリート山留め工法

地中に掘削したトレンチに鉄筋かごを入れ、コンクリートを打ち造成した山留め壁の工法です。

場所打ち鉄筋コンクリート工法

 

ソイルセメント工法よりもガッチリした壁になる工法と言えます。

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