山留め壁の種類
山留めの時に崩れる土をせき止める壁として「山留め壁」があります。
二級建築施工管理技士の試験では、山留め壁が4種類あります。
全部見て、特徴などを覚えておきましょう。
山留め壁の種類
鉛直(縦)に設置した親杭に、掘削進行に伴って、横矢板をかませ、山留め壁としながら掘り進む工法。
縦方向の杭を「親杭(おやぐい)」と呼びます。
横の板の事を「横矢板(よこやいた)」と呼びます。
親杭と横矢板を組み合わせて、「親杭横矢板工法」と呼びます。
全部掘ってから、壁を作ってしまうと土が崩れてしまうかもしれないので、掘ったら掘ったところから壁を順次作っていきます。
親杭はH鋼を使っていることが多いみたいですね。
現物の写真は撮影が意外と難しいので、たまたま撮れたものをアップします。
この日は、雨が降っていて、たまった水を水中ポンプで抜いているみたいでした。
ちなみに、青いのがホースです。
大きさの比較のために3枚目もアップします。
バックホウ(一般的には油圧ショベル)との大きさの比較で分かりやすいかも。
ちなみに、ここは病院の建物があったけれど、取り壊して、基礎からやり直して、新しい建物を建てようとしているところです。
鋼矢板(シートパイル)工法
鋼矢板(こうやいた)を使った山留め工法です。
鋼矢板とはこんなの。
組合せて使います。
そのままの画像が大人の都合で使えないのですが、こんな感じです。
接続性のある仕口を有する鋼矢板をかみ合わせ連続して打ち込み、あるいは埋め込んで山留め壁とする工法。
要は、上のコの字型の板を組み合わせながら打ち込む方法です。
ソイルセメント柱列山留め壁工法(SMW工法)
セメントミルクを注入して、その位置の土を拡販してソイルセメント壁を造成し、応力材(H鋼)などを建て込んだ壁を山留め壁とする工法。
ちなみに、「セメントミルク」とは、セメントと水を練り合わせてミルク状になったもの。
「ソイルセメント」は、土の安定処理などの地盤改良を目的として、現地土とセメントを混合したもののことを言います。クラッシャーランとセメントを混合したものも指します。
また新しい言葉が出てきました・・・「クラッシャーラン」
これらを次々調べていかないと、結局何を指しているのか分からないのが建築の世界。
奥が深いです。
「クラッシャーラン」とは、石を砕いたものですが、コンクリートを砕いたものも指します。
ソイルセメント工法とは、まず、壁を作りたいところに連続して穴を掘ります。
次にところどころにH鋼を打ち込みます。
とどめに、セメントミルクを注入して固まるのを待ちます。
セメントミルクが固まったのちに、片側だけ掘るとセメントミルクが壁となる、と言う壁の作り方です。
場所打ち鉄筋コンクリート山留め工法
地中に掘削したトレンチに鉄筋かごを入れ、コンクリートを打ち造成した山留め壁の工法です。
ソイルセメント工法よりもガッチリした壁になる工法と言えます。
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