かぶり厚さ

鉄筋の外側から型枠の内側までの距離の事をかぶり厚さと言います。

鉄筋も主筋ではなく、帯筋の外側からです。

ここは割と二級建築施工管理技士の試験で問題に出るので見ておいた方がいいでしょう。

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かぶり厚さ

耐火性、耐久性の向上、鉄筋の付着力を確保するため。

外側の目地部分のかぶり厚さは、目地底から確保する。

設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに施工精度に応じた割り増しを加えたもの。

 

鉄筋及び溶接金網の最小かぶり厚さ(単位:mm)及び構造部分の種別最小かぶり厚さ

造部分の種別

最小かぶり厚さ
土に接しない部分 スラブ

壁(耐力壁以外)

仕上げあり 20
仕上げなし 30

耐力壁

屋内 仕上げあり 30
仕上げなし 30
屋外 仕上げあり 30
仕上げなし 40
擁壁

耐圧スラブ

40
土に接する部分

スラブ

40
基礎

擁壁

耐圧スラブ

60
煙突など高温を受ける部分 60

いずれも普通コンクリートでの値

 

「仕上げあり」・・・モルタル塗り、タイル張り、石張りなどの耐久性上有効な仕上げがあるもの。

「仕上げなし」・・・仕上げ塗材、塗装など、鉄筋の耐久上有効ではないもの。

 

スラブ、普通の壁(耐久壁以外)

スラブって床です。

普通の壁と床、つまり、ビルで言うと「中」ですね。

廊下も入るけど、屋内、屋外の区別はありません。

 

あるのは、「仕上げあり」と「仕上げなし」。

普通のかぶり厚さは30mm(3cm)

仕上げがある(耐久性が上がる)場合、その分壁が薄くてOKなので、仕上げありで20mm(2cm)となります。

 

これは、普通の壁なので、かぶり厚30mmでしょうね。

普通の壁

 

仕上げあり

こんな感じでしょうか。

石張りは、強度が上がるのでかぶり厚はその分薄くてOKなので20mm

仕上げあり

 

仕上げなし

コンクリート打ちっぱなしみたいなのは、「仕上げなし」です。

だから、かぶり厚は30mm

仕上げなし

 

柱、梁、耐力壁

屋内

「耐力壁」とは、横からの力に耐えられる壁です。

地震に強い壁と位思っておけば、とりあえずOKです。

 

屋内においては、仕上げがあろうが、なかろうが、関係ありません。

かぶり厚は、30mm(3cm)です。

屋内はかぶり厚30mm統一と覚えておけば、屋内の躯体ばかりやっている人は覚えやすくていいでしょうね。

柱のかぶり厚

 

屋外

屋外は、「仕上げあり」と「仕上げなし」で、10mm(1cm)違います。

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「仕上げあり」だと30mm

こんな感じですかね。

タイルが貼ってあるし。

屋外の仕上げあり

 

「仕上げなし」だと40mm

廊下の壁です。

塗装は強度が上がるわけではないので、「仕上げなし」です。

屋外仕上げなし

 

土に接する部分

土に接する部分は、柱、梁、スラブ、壁は、40mm(4cm)

 

基礎、擁壁、耐圧スラブは60mm(6cm)

基礎

 

具体的な場所とあぶり厚さを関連付けて覚えましょう。

マンションに住んでいるのならば、ご自身の建物について覚えたら覚えやすいでしょう。

 

 

建物基準で覚えてみる

部屋の中(屋内)は床も、壁も、かぶり厚30mm。

柱のかぶり厚

ただし、普通の壁と床に仕上げがある場合は、10mm減らして20mmでOK。

 

廊下(屋外)は、スラブ(床)も壁も、40mm。

壁

タイルなどが貼ってあって、仕上げがある場合は30mm。

屋外の仕上げあり

 

擁壁、耐圧スラブは40mm

擁壁(ようへき)って要するに壁です。

土に接さない壁ってどんなのでしょうか・・・

 

土に接する柱って・・・

こんなのですかね。

これらも40mm(4cm)

土に接する柱

 

土に接する擁壁ってこんなの。

かぶり厚60mm(6cm)

擁壁のかぶり厚

 

コンクリートの煙突も60mm(6cm)なのですが、普通の家に煙突ってないですよね。

なかなか画像は難しいです。

 

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